抗生物質について

抗生物質を使うべき細菌感染症は、細菌性髄膜炎、細菌性肺炎、溶連菌感染症、百日咳、大腸菌などによる膀胱炎、とびひ、マイコプラズマ感染症(これは厳密には細菌感染症ではありませんが)などなど・・・・。

しかし、いわゆる「風邪」は、ウイルスによるものがほとんどですから、それだけ考えれば、抗生物質は風邪には効かない、ということになります。それなのに、なぜ風邪をひいたときに処方されるのでしょう?

風邪をひいたとき、ひきはじめは乾いた咳に透明な鼻水だったのが、数日後には痰がからんだり、鼻水が緑色になったりすることがありますね。時には、風邪の途中から、中耳炎になったりすることもあります。これは、ウイルス感染によって傷んだ粘膜に、のどや鼻に常在していた細菌などが取りついて繁殖し、悪さをしている結果なのです。このような状況を、2次感染がおきた、などと表現します。この2次感染には抗生物質が有効です。風邪をひいたとき、抗生物質が処方されるのはこれを治療するためなのです。

抗生物質は、いま、とてもたくさんの数の薬が使われていますが、系統としては、ペニシリン系、セフェム系、マクロライド系、ニューキノロン系、ぺネム系、テトラサイクリン系、などに分けられます。それぞれの薬の効き方には特徴があり、菌によって最適な抗生物質が違います。考えられる病原体、症状、疾患部位などによって抗生物質を選択し、体重に合わせて処方します。

本来ならば、どんな細菌によって病変が起こされているのか調べ、その細菌にどの薬がいちばんよく効くのか調べてから処方すべきなのですが、結果が出るまでには数日かかりますので、実際には症状から起炎病原体を予測して処方することになります。

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